『投資家みたいに生きろ』の著者・藤野英人さんは、
レオス・キャピタルワークス株式会社の代表で、
「ひふみ投信」を運用するプロのファンドマネージャー。
そんな“お金のプロ”が書いた本…と思いきや、
ページをめくるとそこにあったのは、
株式や投資信託の話ではなく、「自分の人生にどう投資するか?」というシンプルで本質的な問いでした。
『投資家みたいに生きろ』が、40代・50代の人生に効く理由
本屋で『投資家みたいに生きろ』というタイトルを見かけたとき、
「ああ、お金の運用の話かな?」
「自分には関係ないかも・・」
そう思って、素通りしてしまう人も多いかもしれません。
でも実際に読んでみると、この本が伝えているのは、“お金の運用”ではなく、“自分という資源の活かし方”。
しかもその視点は、まさに今、キャリアや生き方を見直そうとしている40代・50代にとって、一番大切にしたい問いだと感じるのです。

自分の人生を、もっと戦略的にとらえてみよう!
そんな本質的なメッセージが、じわじわと響いてきました。
投資とは、“自分のリソースの使い方”を見直すこと
たとえば、本書にはこんな問いが登場します。
「10億円もらえるとしたら、あなたは何をしますか?(貯金以外で)」
『投資家みたいに生きろ』
これ、意外と答えるのが難しいんです。
でも、自分の本音に近づくいいきっかけになります。
「本当は〇〇がしたい」
「本当はこんなふうに生きたい」
それを明らかにすることが、“投資”のはじまり。
40代・50代は、社会の中で責任ある立場も増え、家庭も安定してくる一方で、「これからの時間をどう使うか?」が気になってくる年齢でもあります。

やりたいことって先送りにしがち。
こんな質問の答えを探すことで、
自分の心の声に耳を傾けられるのかもしれませんね。
時間・お金・決断―すべては「投資的視点」で変わる
本書では、人生の中で「投資的にとらえるべき5つのリソース」が紹介されています。
つねに効率ばかりを追い求めていると、成長のチャンスを見逃すことも。
投資家は「すぐに成果が出ないもの」にも、じっくり時間をかけて育てることを大切にします。
あなたの時間、何に使っていますか?
いま目の前の忙しさだけで1日が終わっていませんか?
「この支出は、誰かを応援しているか?」という視点を持ってみる。
たとえば、学びへの投資、自分の価値観に共感するサービスへの支出は、未来を育てる行動です。
「何にお金を使うか」は、「何を信じているか」の表れでもあります。
多くの人が「損得」「善悪」「美醜」「好き嫌い」という4つの基準で決断しているそうです。
この中で、藤野さんが大事にしているのが「好き嫌い」。
好きだからやる。ワクワクするから選ぶ。
それが結局、一番エネルギーが湧く投資になるのです。

今後、AIが「損得」判断をしてくれるようになる時代が来るとしたら、
私たち人間にしかできないのは、“好き”で決める勇気かもしれません。
誰かに与えられた道ではなく、自分で選んだ道を進んでいるか。
「こう生きたい」という思いを持つことが、人生の主体性につながります。
努力を重ねても、最終的には“運”に左右される部分があります。
それを受け入れて、淡々と行動し続けることが、人生の投資の基本姿勢なのかもしれません。
自分に投資するという生き方
では、自分に投資することで何が得られるのでしょうか?
藤野さんは、投資のリターンには以下の3つがあるといいます。
- お金やプロジェクトなどの目に見える資産
- スキル・健康・人間関係などの目に見えない資産
- そして、人や社会を良くしたいという利他的な未来
この3つのリターンは、単にお金儲けの話ではありませんね。
「自分という存在を、未来に向けてどう活かしていくか?」という生き方の話です。
起業という選択肢が、ぐっと現実味を帯びてくる
もし、あなたが
「このままでいいのかな…」
「何か新しいことを始めたい」
と感じているなら、
自分に投資する=起業や副業という道を考えることは、自然な流れかもしれません。
大それたことでなくてもいいんです。
たとえば、自分の得意なことや経験を活かして誰かをサポートする。
自分の想いを形にして、少しずつ発信を始めてみる。

それも立派な「投資的行動」だと思います!
まとめ:投資家のように、自分の未来を育てよう
『投資家みたいに生きろ』は、お金の話をしているようでいて、実は「人生そのものをどう設計するか」というヒントに満ちた一冊です。
40代・50代の今だからこそ、自分にもう一度問いかけてみませんか。
「私は、何に投資したいのか?」
それが見えたとき、起業も、学び直しも、今とは違う人生を選ぶことも、きっと自然に動き出します。
次のステップに踏み出すなら・・
もし、この記事を読んで「自分に投資したい」という思いが湧いてきたら、
一歩踏み出す準備として、キャリアやお金の見直しをしてみませんか?