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『相手は変えられない ならば自分が変わればいい』|人生後半を軽やかにする“おとなのセルフプロデュース”

「なんであの人は、いつもあんな言い方をするんだろう」
「どうして、こちらの気持ちをわかってくれないんだろう」

そんなモヤモヤを抱えたまま、人間関係に疲れてしまうことはありませんか?

年齢を重ねるほど、自分の考え方やスタイルが固まりやすくなり、
“相手を変えよう”とするほうに気持ちが傾いてしまうものです。

でも、もしそのエネルギーを「自分を整える方向」に向けられたら・・

人との関係も、自分自身の心の状態も、驚くほど軽やかになるかもしれません。

嫌な感情が消えない理由

人間関係のストレスの根っこには、
「相手を危険とみなす」心の働きがあります。

たとえば、言い争いのあとに何度も思い出してしまうのは、なぜでしょうか?

それは、「次に傷つかないように備えよう」とする脳の防衛反応です

しかし、この「思い返す・考え続ける」状態が続くと、
頭の中が相手のことでいっぱいになり・・

気づけば、「相手の行動が変わるかどうか」ばかり気にするようになってしまいます。

ACT(アクト)|嫌な感情を消そうとしない心理療法

心理療法家ラス・ハリス氏の著書
『相手は変えられない ならば自分が変わればいい』
(マインドフルネスと心理療法ACTでひらく人間関係)では、
こうした「感情との付き合い方」をまったく新しい角度から解いています。

ACTとは “Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)”。
直訳すると「受け入れて、前に進む心理療法」です。

ポイントは、「嫌な気持ちを無理に消すのではなく、それを感じながらも、自分が大切にしたい行動を選ぶ」こと。

つまり、感情を敵にするのではなく、“案内役”として扱うという発想です。

「LOVE」で関係を立て直す

ラス・ハリス氏は、関係修復のための4つの指針として「LOVE」を提案しています。

L:Letting go(思考を解き放つ)

“こうあるべき”という正しさへの執着を、いったん手放す。

O:Opening up(心を開く)

相手をジャッジせず、まず自分の心の余白をつくる。

V:Valuing(価値に基づいて行動する)

“どう思われたいか”より、“自分はどうありたいか”を軸に動く。

E:Engaging(いまこの瞬間に集中する)

過去の言動を思い返すより、いま目の前の人と向き合う。

この4つを意識するだけでも、
人との関係の“絡まり”が少しずつほどけていくのを感じるでしょう。

年齢を重ねるほど、変わりづらくなる。でも。

中高年になると、価値観や経験が積み重なり、
「自分の方が正しい」と思ってしまう場面が増えます。

でも、そこにこそ“おとなの学び直し”の余地があるのかもしれません。

自分を変えるとは、我慢することでも、自己犠牲でもなく、
「自分がどうありたいか」をもう一度選び直すこと。

それができたとき、
人生後半の人間関係は、驚くほどしなやかになるのではと思います。

今日からできる“小さなセルフプロデュース”

相手の言葉や態度に反応しそうになったら、
深呼吸をひとつして、「私はどうありたい?」と自分に問いかけてみてください。

その一瞬が、関係を変える最初のステップになるかもしれません。

今日も少しずつ、“心の筋肉”を柔らかくしていきましょう。
(´ω`)

参考図書

『相手は変えられない ならば自分が変わればいい』
(ラス・ハリス著/マインドフルネスと心理療法ACTでひらく人間関係)