先日、大学時代の友人と久しぶりに話しました。
彼女は現在58歳。
大企業で働き続けてきたけれど、会社の早期退職制度に応募するかで悩んでいるとのこと。
毎日の残業で体力の限界は感じている・・
早期退職なら、退職金の上乗せがあるし・・
しかし、真面目な彼女には、たくさんの迷いがありました。
「私が辞めたら周りに迷惑?」
「再就職はできる?」
「経済的にやっていける?」


笑いながら話してくれたけど、たくさんの思いや不安を感じました。
これは、同世代として他人事ではないかもしれません。
この記事では、そんなリアルな声をヒントに、
「早期退職を前にした心の整理と判断のヒント」をお届けします。
迷いの根っこにあるものって?
早期退職の「不安や迷いの根っこ」は、どんなものでしょうか。
たとえば、こんな思い。
退職金に上乗せがあっても、それで一生暮らせるわけではない・・
収入は大幅に下がるし、老後のお金の見通しを立てないまま決断するのは怖い。

お金のことは「感覚」ではなく「数字」で見ておきたいものなんですよね。
「働くことは続けたい。でも、年齢を理由に断られたらどうしよう」
「また一から職場になじめるだろうか」
会社を出た後の未来が見えにくいからこそ、一歩を踏み出すのに勇気が要ります。
これまでの仕事人生は、「会社に必要なToDo」で日々が回っていたという人も多いはず。
いきなり「自分で時間をつくって、自分で考えて動く」生活になると思うと、楽しみよりも戸惑いのほうが大きく感じられるかもしれません。
先の彼女はこうも話してくれました。
「同じように忙しい人たちが、私より長く働いているのを見ると、辞めるのは甘えかな?」
これは、本当に甘えなのでしょうか?

私たちが他人と比べてしまうのは、よくない癖かもしれません。
自分は自分の人生を生きるのですから。
実は、こうした揺れや迷いは、特別なことではありません。
早期退職を考える人の多くが、一度は通る“心の動き”です。
だからこそ、まずは自分がいまどんな感情を抱えているのかに気づき、今の気持ちを自分で受け止めてあげることが、最初の一歩になるのだと思います。
不安の中身を整理してみるー決断のヒントを見つける
「早期退職するかどうか、決断に迷う・・」
そんな時は、迷いや不安をひとつずつ整理してみると、方向性が見えてくるかもしれません。
「退職後、経済的にやっていける?」
という不安は、感覚のままにしておくとふくらみます。
ざっくりでもいいので、収入・支出・貯蓄を整理してみると、現実的な判断ができるようになります。

将来のお金の流れがわかる、
「キャッシュフロー表」を作ってみることをお勧めします!

数字にしてみると、「思ったより大丈夫かも」「もう少し働いた方がいいかも」と冷静に見えてくるものです。
「辞めたあと、また働けるかな?」
そんな不安もよく聞きます。
でも働き方は、正社員だけではありません。
やりたかったことに挑戦して独立する人もいれば、自由な時間を優先してパートやアルバイトを選ぶ人もいます。
今の時代、自分に合ったペースで働く道はいろいろ。

早期退職後の「働き方」だけでなく
「どう過ごしたいか」も視野に入れて考えると、
新しい選択肢が見えてくるかもしれません。
「周りはもっと働いてるし…」
と比べてしまうのも自然なことです。
でも、大切なのは自分が納得できる選択かどうか。
人と違っていても、自分のペース、自分の価値観を大事にしていいのではないでしょうか。
そこに軸を持てると、迷いは少しずつ晴れていきます。

それでも、迷うときは「未来の自分」に聞いてみる
「やっぱり決めきれない……」
そんなときは、少し先の自分を思い浮かべてみてください。
たとえば・・
10年後の自分が、今の決断をどう思うだろう?
辞めてよかったと思うのか。
それとも、もう少し続けていればよかったと感じるのか。
未来の自分に問いかけてみると、今、本当に大切にしたいことが見えてくるかもしれません。
また、ずっと「やってみたかったこと」があるなら、
それに向き合うのは今かもしれません。
「いつかできる」ではなく、
「今、どうしたいか?」
その気持ちを大事にすると、答えは少しずつ見えてきます。
将来の「働き方とお金」について”見える化”してみませんか?
もし今、早期退職を考えているなら。
あるいは、これからの働き方や暮らしを見直したいと思っているなら。
一度、ご自身の人生を“見える形”にしてみるのもおすすめです。

私はこれまで「起業したい人向け」にキャリア&マネープラン表を作ってきました。
最近では「退職後の人生設計にも役立つ」と言ってくださる方が増えています。
起業の予定がなくても大丈夫です。
働き方や収支のバランスをざっくり整理したい方は、ぜひ使ってみてくださいね。
