「副業や独立を考えているが独自のコンテンツがしっくり決まらない・・。」
「自分で事業やサービスを始めたいが、ものすごく得意分野があるわけでもない・・。」
そんな時は自己表現にこだわらず、相手をよく知りその期待に応えるという生き方もあるようです。
そのような視点から、自分自身をマーケティングする手順を教えてもらえる書籍を紹介したいと思います。
井上大輔さんの著書『マーケターのように生きろ』です。
目次
マーケターとは?
マーケターとは「マーケティングの仕事」を行う人のことです。
「マーケティング」は聞いたことがあるけれど、ぼんやりしたイメージだという方もいるかもしれません。
この本の中ではマーケティングをどう捉えているのでしょうか?
マーケテイングとは・・
『マーケターのように生きろ』
顧客、パートナー、社会全体にとって価値ある提供物を、創造し、伝達し、運搬し、交換する、活動・一連の組織・プロセスである。
『マーケターのように生きろ』の著書の中では、自己表現の重視ではなく顧客からスタートするという視点から、自分自身の「働き方・キャリア・人生」を考えることをお勧めされています。
自分を商品として捉えてみてマーケティングする!ということですね。
では、具体的な自分マーケティングについて順を追って考えてみましょう。
1.市場を定義する
『価値を提供する相手を誰にするか決める』こと
誰の役に立てるのかを考えることとも言えます。
自分の経験や資格で得た知識、得意なことを必要としてくれる誰かがいるはずです。
今はまだ会ったこともない人でも、あなたの商品やサービスを求めている人はいると思います。
できるだけたくさんの人に喜んでもらいたいという視点から眺めることで、自分の市場を広く定義できるのではないかと思います。
現在会社員の方にしても、今の役職にとらわれない独自の強みがあると思うのです。
例えば、社内で「この悩みはこの人に聞けば解決する」と信頼されている人がたくさんいます。
営業スキルの悩み、人間関係についての悩み、仕事の効率化についての悩み・・・。
「人の悩みを解決する=人の役に立つ」
という実践は、自分の”お客様”を増やしていることと同じかもしれません。
日常業務を超えた得意分野があるなら、将来は会社の外にも自分の市場がひろがりそうですね。
2.価値を定義する
『相手の求めるものを深くさぐる』こと
いかにして相手の役に立つかを具体的に考えてみることと言えます。
副業や独立で収入を得たいと考えているとすると、まずは具体的な商品やサービスの中身を考えがちです。
しかし、その前に「価値の定義」が必要とのことです!
「価値の定義」が欠けたまま商品やサービスを具体化しても、相手の求めているものとズレが生じてそこまでの努力が無駄になる可能性があります。
相手の求めることを探るには、相手の声を聞くことが大切とのことです。
「そうか、よ~し相手の声を聞くぞ!」
と、はりきって目の前にいる人にこんな質問をしたらどうなるでしょうか?
「あなたの欲しいものは何ですか?」
「あなたの現在の課題は何ですか?」
このような表面的な聞き方では、相手が本当に求めているものを理解するのは難しそうです。
相手との対話を深めることで、次のふたつの側面から声を聞きとると良いようです。
✔ 機能的な価値(役に立つという価値)
✔ 情緒的な価値(意味があるという価値)
商品やサービスの機能性が競合している中では、情緒的な価値まで理解することも必要かもしれませんね。
3.価値をつくりだす
『定義した価値を実際にカタチにする』こと
具体的に、どのような商品やサービス、コンテンツをつくればいいのか?
自分なりに「市場を定義」して、一生懸命「価値を定義」した!
だから、それを前提にしたコンテンツならイケてるはず!!
と、思いたいですよね。
しかし、それが上手く回らない原因があるようです。
相手に「料理の味見」をしてもらってないからだそうです。
フィードバックをもらって自分の商品に手を入れ続けることが大切なようです。
相手の価値に合わせた商品やサービスは、一発で完成するものではないという前提からスタートをすると良いのかもしれませんね。
Amazonなどにしても、創業初期よりお客様の声を集めて、それをサービスに反映しつづけているのが分かります。
4.価値を伝える
『実現した価値を相手にしっかりと伝える』こと
価値ある商品やサービスをつくれば、誰かが気づいてくれて口コミなどで勝手に広まるはず・・。
どうもそのような考えは間違っているようです。
良い商品やサービスなのに知られていないものは山ほどあるのが現実です。
パナソニック創業者の松下幸之助さんもこのような名言を残されています。
『商人は、この商品をあなたがお使いになれば便利で利益になりますよ、ということを消費者に伝える義務があるのです』
伝えることまで気が回らないこともあるしれませんが、ココが肝心かもしれません!
広告については、今なら個人でもWebサイトやSNSを利用して手軽に発信できるようになりましたね。
せっかく良い商品やサービス・コンテンツがあるなら、自分ができるやり方で「伝える」ことにもチャレンジしていきたいですね!
まとめ
『マーケターのように生きろ』の著書の中には、もっと深く学べる部分がたくさんありました。
ここではその中から「おとなの学び直しキャンパス」のコンセプトのひとつ、「セルフプロデュース」のヒントになりそうなところを中心にご紹介しました。
1.市場を定義する
2.価値を定義する
3.価値をつくりだす
4.価値を伝える
マーケティングの本をつまみ読みして多少の知識がある方は多いと思います。
しかし一歩踏み込んで、自分の仕事やキャリア・人生のためのマーケティングと捉えてみると具体感が出ます!
アクションプラン
多忙な仕事のなかで、自分をマーケティングする時間をとるのは難しそうに感じるかもしれません。
しかし、見まわしてみると自分自身をマーケティングするツールはいろいろあると感じます。
例えば、自分のコンテンツになりそうなことをSNSやブログ、YouTubeなどの動画で発信することから始めることもできそうです。
私は、2019年12月よりnoteを始めました。
自分の発信にどんな反響があるのかなど興味を持っていると、自然とマーケティングの感覚も身についてくると感じます。
『マーケターのように生きろ』著者の井上大輔さんも、本の中でご自身のnoteでの発信を具体的に書かれていました。
かんたんで規模の小さい場から、マーケターを意識した実践を始めるのも良いと思います。