会社の管理職の方ならこんな愚痴がこぼれてしまうことはありませんか。
「あの部下の行動を見ているとイライラする!
どうしてあんなまわりくどいやり方をしているんだろう!!
もっと良いやり方を考えて仕事を行うべきだ!!」
他人の行動につい感情的になり、自分の仕事のパフォーマンスまで落ちていることはないでしょうか?
他人の行動を寛容に受け入れることができると、自分の仕事だけでなくイライラの対象になっている部下のパフォーマンスも上がる可能性もあります。
目次
ありのままの他人を見ることはできない
私たちの感情が動く理由は、相手の行動が原因なのではなく、自分のフレームを通して相手を見ていることが原因なのです。
「自分のフレーム」とは、一言で表すと「自分の価値観」です。
私たちは常に「自分のフレーム」を通して他人を見ているといえます。
例えば、ある部下の仕事ぶりをふたりの上司が観察しているとします。
ふたりの上司の部下への評価は、必ずしも同じものにならないことはよくあります。
✔ 自分の価値観が強い上司の場合
「自分のフレーム=価値観」は、「仕事は短時間で仕上げるべき」だとします。
仕事に時間がかかっている部下に対して、自分の価値観と合わないためイライラしてしまいます。
✔ 自分の価値観を弱めて部下を観察する上司の場合
「自分のフレーム=価値観」に固執しないことで、相手を客観的に見ることができます。
このような上司なら、部下の仕事ぶりを「間違いが無いように慎重にやっているんだな」という見方もできます。
自分の価値観を少し弱めにすると、部下へのフィードバックでも良い部分と改善点などが客観的に伝えられそうです。
他人に対する強い価値観を弱めるための魔法のフレーズ
そうは言っても「自分のフレーム(価値観)」を弱めて、相手をありのまま見ることは難しいかもしれません。
どんな風に考えると、自分の強い価値観を弱めることができるでしょうか?
私なりの魔法のフレーズです。
『人は誰でも自分が最善だと思う方法で行動している』
例えば、同じワークスペースで仕事をしていると、整理整頓の方法にもひとりひとり個性があるのが分かります。
「自分の考えるベストなやり方はこれだ!」
と思い込むと、他に人の整理整頓のやり方が「良くない」と無意識に感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、まじめに取り組んでいる仕事の場面では、それぞれが「自分が考えられる中での一番良いやり方」で行動している可能性が高いです。
頭ごなしに「やり方を変えるよう」に指示するのではなく、「どうしてそのやり方が良いと思っているのか」を聞いてみるのも良いかもしれません。
相手が教えてくれる理由によっては、自分自身のやり方を見直す方が効率的になるかもしれません!
まとめ
自分の価値観が強いほど、相手の行動にイライラしたりという感情が起こりがちです。
イライラ感は相手にも伝わるため、相手の仕事への集中力やモチベーションが減少することもあります。
自分自身も言葉には出さなくても「相手を非難する時間」が増えて、パフォーマンスが落ちるのではないかと思います。
他人の行動を見てイラっとしたときには、『人は誰でも自分が最善だと思う方法で行動している』という前提で、お互いの考え方や行動のすり合わせができるといいですね。