ファイナンシャルプランナーの資格は、ビジネス資格の中でも認知度が高く資格の取得を目指す人も多いですね。
「お金についての勉強が体系的にできる!」
「資格があると就職活動で有利になりそう!」
資格取得には、このような動機があげられそうです。
そうは言っても、資格の取得にはそれなりの時間と費用もかかるため、少し下調べしたい方もいらっしゃると思います。
FP資格がどのように役立つか?
1級から3級まである中でどこを目標にすればよいか?
上級を目指していく勉強方法や効率的な受験のしかた。
など、私の経験を交えてお伝えしますね。
目次
日常生活に関わるお金の知識を広く学べます
ファイナンシャルプランナーの勉強については、あなたが金融機関などに勤めていなくても日々の生活で役立つ機会は多いはずです。
例えば、あなたのお給料明細をみてください。
厚生年金・健康保険・所得税・住民税などなど・・・。
昔、学校では教わらなかった用語がたくさんありませんか?
会社員の方だと、納税や年末調整については自分でやらなくて済む場合も多いため、社会保障や税金に無頓着になりがちです。
また、社会人になり自分で収入を得るようになると生命保険や損害保険を検討する機会もあるでしょう。
今ではネット情報や保険ショップを使うことで必要な情報を得られますが、自分でも理解をして保険加入した方が良いでしょう。
毎月もらうお給料の使い方も気になりますね。
手元に入ったお金をどうやって貯金するのがいいのかな?
貯めておくより運用した方がいいと聞いたけれど何から始めればいい?
ファイナンシャルプランナーの学科試験では下の6つの分野を学びます。
「ライフプランニングと資金計画」・・公的年金・社会保険など
「リスク管理」・・生命保険・損害保険など
「金融資産運用」・・金融商品の仕組みなど
「タックスプランニング」・・税制など
「不動産」・・賃貸・有効活用など
「相続・事業承継」・・相続・贈与など
日常生活でお金について考える機会は多いですね。
社会保険の制度や金融知識の基本を知ることで、お金に関して自分で判断や選択ができる場面が増えるでしょう。
他の人の意見や営業トークに振り回されることも少なくなるはずです。
就職するときに資格があると有利ですか?
あなたが金融機関で仕事をしたいと思っているなら、ファイナンシャルプランナーの資格を保有していることは評価されるでしょう。
採用する立場からすると、まずは基礎的な金融知識を持っているなら業務についての習得も早いのではという期待があります。
また「根気のいる勉強をして資格を取得した」という好評価もあるでしょう。
入社後の業務にもコツコツと取り組める人である期待感が持たれる可能性もあります。
ただ、企業の採用については基本的に人物ありきでしょうから、資格があることはアピールのひとつだと捉えておいた方がよいでしょう。
就職活動を念頭にファイナンシャルプランナーの資格を取るなら国家資格の「2級FP技能士」以上のレベルを目指しましょう!
FP技能検定と検定を実施している団体について
FPは資格の種類やどこで資格検定を受けるのかなどが、はじめての方にはわかりにくいかもしれません。
ここでは、その整理をしておきます。
『ファイナンシャル・プランニング技能士』(FP技能士)は、「ファイナンシャル・プランニング技能検定」(FP技能検定)に合格した人が名乗れる国家資格です。
FP技能検定を実施している団体は2つあります。
・『一般社団法人 金融財政事情研究会』(通称:きんざい)
・『NPO法人 日本FP協会(特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)』
ファイナンシャルプランナーの資格を表す「AFP」「CFP」という名前も聞く機会が多いのではないかと思います。
これらは日本FP協会の民間の認定資格となります。
「APF(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)」はFP技能士2級に相当するレベルです。
「CFP®(サーティファイド ファイナンシャル プランナー®)」はFP技能士1級に相当するレベルと言えます。
「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)」との違いは何だろうと疑問に思う方も多いと思います。
日本FP協会の認定資格と技能検定の関係はこの図のようになっています。
まずはFP3級にチャレンジ
予備知識のない方なら、まずは「FP技能検定3級」の合格を目指すのも良いですね。
FP資格の入門であり、受験資格もないためチャレンジしたい人は誰でも受験ができます。
初学者の方でもテキストを理解し問題集をこなしてから試験に臨めば、合格率も高いため独学で充分に合格を目指せます。
参考書コーナーのある本屋さんに行くと、FP3級用のテキストと問題集がセットで並んでいます。
まずは手に取って本を開いてみましょう!
チェックする部分はここですよ!
✔ 用語の解説が自分にとってわかりやすく感じること
✔ テキストのデザインが好みである(図解が多いなど)
✔ 問題集は解説のページが多く、読んでいてわかりやすい
気に入ったテキストと問題集は同じ出版社のものをセットで購入します。
書籍を購入するときには、必ず最新のテキストを購入するようにしましょう。
新しいテキストには法律や税制の改正が反映されているからです。
テキストは古本では購入しないようにね。
毎日2~3時間の勉強時間が取れるなら、学習時間は1か月程度かと思います。
テキストと問題集のセットは、いろんな出版社から出ています。
問題集の中に本番を意識した模擬テストが入っている参考書をお勧めします。
本番前にリハーサルとして利用できそうです!
【効率的な勉強のしかた(各級共通)】
社会人になり時間の制約のある中で勉強をすすめるなら、できるだけ効率の良い勉強方法を取り入れましょう!
出てくる数字をすべて暗記するまでテキストを読んでいると時間がかかります。
まずは、全体の把握をしましょう。
①「自信を持って回答して正解した!」◎
②「自信はなかったが正解した」〇
③「自信はあったが不正解だった」△
④「自信がなく不正解」×
解き終わった問題には、いずれかのマークが付いているようにしましょう。
「〇・△・×」のマークがついた問題は、問題集の解説をよく読み、テキストでも該当箇所を復習しましょう。
初めから自信を持って正解した問題◎は、すでに理解できているため飛ばして良いです。
2巡目でも問題ごとに「◎・〇・△・×」を付けましょう。
過去問題を解くことで、どのような問題が頻出するのかわかってきます。
また、本番と同じ時間内で取り組むことで問題を解くスピード感も身につきます。
一度間違えた問題も同じ間違いを繰り返してしまうことはよくあることです。
うろ覚えをしっかりした理解に定着させる勉強方法が結果的には効率的です。
FP技能検定2級・AFPをとって就職にも生かしたい
「FP技能検定2級」を目指す場合は受検条件がありますので確認しておきましょう。
✔ 3級FP技能検定合格者である
✔ AFP認定研修の受講修了者である
✔ FP実務経験が2年以上ある
この3つの条件のいずれかを満たしていることが必要です。
私の場合は、2級の受験資格である「3級合格」や「実務経験」がなかったのですが、まずは2級の資格が欲しいと思い行動を起こしました。
「生涯学習のユーキャン」は日本FP協会の認定講座なので、講座を修了することで保有資格や実務経験がなくても受検資格が得られました。
ユーキャンでテキストを購入して、ひととおり学習が終わったことろで「資産設計提案書業務」に取り組みます。
これが実技試験にあたります。
「AFP認定研修を修了した」として、後日に試験会場にて学科の試験を受験するという流れでした。
この試験に合格することで「2級FP技能士」と「AFP」を同時に取得しました。
FP2級に合格するための必要な勉強時間は、およそ半年くらいは見ておいた方が良いと思います。
また、受験できる日程は年に3回です。
(1月・5月・9月)
受験までのタイムスケジュールも先に立てておくことをお勧めします。
FP技能検定1級・CFPは難関ゆえ希少価値あり
この資格はファイナンシャルプランナーの上級レベルのものですので、初学者の方がいきなり目指されるところではないと思います。
上級資格まで取得する場合は、金融関連の実務経験がありさらに上を目指すというモチベーションでしょうか。
ここからは2004年にCFPを取得した私の体験談になりますが、よろしければ参考にして下さいね。
私の場合、AFP(FP2級)を取得したときに「この勢いでCFPまで目指すか?」をたいへん迷いました。
というのも、CFPまで取得するにはこれまで以上の学習時間を要するので時間が取れるかという不安もあったからです。
一方で、いまFP2級の知識が残っているうちにチャレンジすれば・・・もしかしてCFPも合格できるかな~と欲張りな気持ちも湧いてきたのです(笑)。
結局、受験を決めたのはこれまでの実務経験から「不動産」と「リスク管理」はこのまま勉強を継続すれば合格できるかもと感じたからです。
全6科目を分けて受験をすることもできるため、得意な科目から時間をかけて勉強し受験することに決めました。
CFPの受験日は年に2回です。1回の試験で2科目ずつ合格を重ねました。
私は、CFPの全6科目に合格するまでに1年半かかりました。
勉強時間は育児の合間に1日平均3~5時間の学習時間をとっていたと記憶しています。
勉強方法は市販のテキストと問題集での独学です。
過去問題集の反復学習がメインでした。
私はCFPを取得後、子供の成長を待ってから就職活動をしました。
中途採用枠でも、金融機関では資格保有者として有利に就職活動ができました。
まとめ
数ある資格の中でも「ファイナンシャルプランナー」は自分の生活にも活かせる部分が多いものだと思います。
専門的な仕事に従事する予定がなくても、お金を中心にした勉強が体系的にできるので「なにか資格を持ちたい!」と考えているならお勧めです。
まったくの初心者の方なら「FP3級」を目標にして、独学から始めても良いと思います。
業界の安定感からだと思いますが、金融関連の仕事に就きたいという方も多いですね。
就職活動の中で、FPの資格の有無だけで入社の判断はないと思っています。
ただ、企業の採用者の気持ちに立てば、複数の良い人物で迷ったときには所有資格も検討の余地になるのではないかと思います。
仕事に資格を活かしたいなら「FP2級」を目指してくださいね。
「FP2級」まで取得してみて自分に合ってる!と思えるなら、「FP1級」「CFP」の資格までチャレンジしてみましょう。
合格率も低いため、希少価値がある資格だと言えます。
特に金融機関からは、資格保有者としての評価はかなり高くなります。
アクションプラン
気になった時が、行動の時です!!
初学者の方なら、まずは本屋さんでFP3級のテキストを手に取ってみましょう。
難しく感じないと思います。
なぜなら、そこに書かれている内容は私たちが普段の生活でよく耳にしている単語がたくさん出てくるからです。
少し読み進めると「あ、これってこういうことだったんだ!」など発見すらあると思います。
FPの勉強は、社会人として身近にある制度やお金のことを深く知ることなのです。
金融リテラシーを高めるのに、ちょうどよい機会と捉えてチャレンジしてみてくださいね!