みなさんは「ピーターの法則」をご存じでしょうか?
『ピーターの法則』は書籍のタイトルです。
(ローレンス・J・ピーター著)
ピーターさんがある法則を発見して名付けたので、ピーターの法則と呼ばれています。
どんな法則かというと・・・組織形態を持つ会社は、いずれ”無能な人”であふれてしまうというものです。
階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する。
彼らはいずれも、有能さを発揮できていた地位から、無能ぶりを露呈することになる地位へと昇進させられていたのです。
『ピーターの法則』より
組織の中で「有能」だと評価された人は昇進の階段を上ります。
しかし、昇進した地位で能力不足でもがくことになります。
そうすると、それ以上は昇進せずにその地位にとどまることになります。
ということは、階層社会は時間が経つにつれ、地位や役職に対して無能である人で溢れてしまう。
この本の読後感は人それぞれになりそうなビジネス本だと感じました。
✔ 「じゃあ昇進した人は全員”無能”になるっていうわけ?
なんとも気の滅入ってしまう法則だな~」
✔ 「ピーターさん、よくぞ言ってくれたね!
うちの会社の上司見てたら”あるある”だよ~」
✔ 「自分はこの法則からは外れてると思いたい!
私は無能ではない(はずだ)」
などなど、いろんな読者層を想定して勝手な感想を並べてみました。
(*´ω`)
確かに組織社会の見える部分を切り取ると、ピーターの法則は言い得て妙な部分もあると思います。
ピーターの法則で無能と称された人の具体例はこんな感じでしょうか。
✔ 営業は得意だったけれど、マネージャーになって、人事マネジメントが苦手だったことに気づく。
✔ 管理職になったとたん、膨大な事務処理に追われ、その処理に手間取り事務能力がないと評価される。
✔ 社内調整は慣れているが、社外との交渉について常識がなかった。
昇進したことで仕事の中身や役割りが変わるのは当たりまえかと思います。
新しい役割に必要なスキルを身につけたり、視野を広げる勉強をしたり、地位に応じた人間性を磨いたりする必要もあるでしょう。
しかし、ピーターの法則で言う無能と称される人がいる一方で、あらたな地位でも有能になっていく人がいると思います。
その差は何か?
「ステージが変化することで自分も変化する必要」に気づいているかいないかではないかと思います。
いままでやってきたことが評価されて昇進したのだから、評価されたスキルをもっと生かそう!
などと思ってしまうと、本来の役割ではないことに時間を使ってしまいそうです。
(営業マネージャーになっても、自分のやり方に固執するなど)
そうなると、ピーターさんのいう無能な人となってしまう可能性があるかもしれません。
「無能を回避するには、有能な仕事ができる地位にとどまることも作戦のひとつです」と書籍の中ではありました。
う~ん、(´;ω;`)
でも私は仕事を通じて得られる成長もたくさんあると思っています。
「無能」とは仕事ができないのではなく、変化の必要を感じることができずに、同じ場所に留まることではないかと思いました。